風が強くて、曇り空で少し蒸し暑い昼下がり、代々木上原の駅でその人を見かけた。ダンガリーシャツとダンガリースカート、コンチョベルト(インディアンのナホバ族からきたもので、銀の細工を連ねたベルト。コンチョとはスペイン語で貝の意味)と衿元に銀のブローチ、白のストッキングに白いシンプルなスニーカー、というごくシンプルな装い。すっと背が伸びてスタイルが良くて美人、というとそれだけで何を着ても素敵だから、よけいに目を奪われたのかもしれない。長いフレアスカートが美しく風に揺れて、白い足元がバレリーナのように軽やかだ。フレアスカートをはくとついつい踊り出したいような気持ちになる。足を上げたりターンしたときのスカートの動きがきれいなのだもの。ダンガリー地というのはもう私の年齢では無理よ、と何年か前に見切りをつけていた。コットンのなんとも荒っぽい素朴さは若い人たちのもの。「素敵ね。あのダンガリーの人」横にいる娘にいうと「うん、だけどお母さんには似合わないわよ」コンチョベルトは持っているんだけど駄目ね、やっぱり。
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衿元のブローチは、先日観てきた『ゴッドファーザー3』の中のダイアン・キートンの着こなしを思わせる。この映画に限らず、彼女は衿元の扱いがすごく上手。衿を立ててブローチを留めたり、ネックレスをしたり、真似たいアイデアがいっぱい。余談ですが、先程のコンチョベルトのことを少し。ポロラルフローレンで見つけたそれはとてもゆったり大きい。聞くとコンチョ(銀細工にトルコ石が付いている)をはずして自分のサイズにするらしい。娘はそれに革紐を通してアクセサリーにしている。