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嫁を送り出す時に門口で火を焚いた

富山県の城端町では、かつて嫁を送り出す時に門口で火を焚いた。これを遣り火といった。そして新婦を馬ではなく駕籠に乗せ封をつけて連れてくるという。このさいに、実家の水を瓶子に入れて持って行ったという。そして、婿の家にくると、門口に取り火が焚かれていて、花嫁がのった駕籠は座敷まで担ぎこまれる。新郎が駕籠の封を切って新婦をその中から出すのである。この時、嫁は家から持ってきた水に婿の家の水を混ぜて飲み干したという。そして飲んだばかりの新しい茶碗を外に向かって投げ砕いた。はなはだ象徴的な儀礼であるが、とくに火を焚く風習は各地に聞かれるものである。昼間の婚礼になってから、火を焚く風習は薄れたが、それでも白昼火を焚くことを残している地域もある。焚き火は一つの目印であるが、基底にはケガレを祓うキヨメの火があると思われる。