5月になりました。一日の朝、また携帯が鳴りました。父からです。「おい。預金残高が300万じゃないか!なんかクレームでもあったのか?引っかかったのか?」「なんでもないよ。ただ単に月末の支払いを終えてお金が出ていっただけだよ」「それじゃ、なんで1000万も借りていて300万しかないのだ?ものすごい勢いで減ってないか?」「大丈夫だよ。入金がいつものように遅れているのだ。月の後半は売上が急増するからね。今月は昨年でも700万以上売った月なのだ。今月は2000万ねらっていくからね。安心してなよ」電話を切ると、怒りがこみ上げてきました。なんだなんだ、会社の通帳と印鑑をこっちが持っているのに、なんでオヤジが会社の残高わかるのだ?そうか、キャッシュカードか。冗談じゃない!こっちに全部任せたって言って、しっかり監視している。いいかげんに信用してほしい。社長はこっちなのだよ。それに、なんだい、いっつもいっつも朝の、さあ、これからがんばるぞ、っていうときにいやな電話してきて。5月はめっちゃ大事な月だっていうのに。売って、売って、売りまくるぞ!見ていろ。今思うと、完全に逆恨みでした。でも、この状況でもなお楽観していたのでした。根拠は売上。ただそれだけ。その数日後、父と会うことになりました。「いいかい、オヤジ。このインターネットの雑誌見てみなよ。うちの記事が2ページにわたって掲載されているでしょう?これはね、オークションを活用したマーケティング戦略なのだ。別の雑誌にも掲載されたのだよ。そっちは10ページで、一月の売上が1000万でしょう。1月が800万円。2月がまた1000万円。3月、4月が800万円。この2ヶ月で、さっきのオークションマーケティングで一万人以上の新規メールアドレスを獲得して、さらに2000人のアクティブユーザーを増やしたのだ。5月にクリーミースフレの送料無料企画をやるから、その段階でものすごいことになるよ」